一人親方労災保険適用の事例集

一人親方労災保険の加入に当たり、実際がわからない方がいるはずです。ここでは、一人親方労災保険が適用された事例を紹介いたします。利用に当たっての参考にしてみてはいかがでしょうか。

一人親方労災保険の対象となる災害は、業務災害と通勤災害です。保険給付の対象となる災害には、一定の要件が課せられますが、常識的な範囲であればほぼすべての災害を対象とします。保険給付の種類は、傷病について病院などで治療するときに受けられる療養補償給付・療養給付、傷病療養のため労働することが出来ない日が4日以上になった場合に受けられる休業補償給付・休業給付、障害が残ったときに受けられる障害補償給付・障害給付、療養開始から1年6カ月が経過した日において傷病が治っていない、傷病等級に該当するときに受けられる傷病補償年金、傷病年金などです。この他にも遺族補償給付・遺族給付、葬祭料・葬祭給付、介護保障給付・介護給付などが受けられます。以下に実際の事例をご紹介いたします。

• 入居者の退去に伴う改修工事を行っていた。ロフト内の作業を終え、階段から降りる途中に足を滑らせ落下。左足首を強くひねる。左足首が大きくはれ上がり、強い痛みを伴ったため病院へ向かったところ、捻挫と判明。
• 新築住宅建設現場にて天井の下地作業中、足場を踏み外し落下。かかとを強く打ち付け、負傷した。病院へ行ったところ打撲と診断を受ける。
• 既設住宅にてエアコンの取り換え作業を行った。全ての作業を終了した後、自動車で帰宅する。自宅近くの十字路へ直進ではいったところ、対向車が右折してきたため衝突。腕を骨折する
• 新築住宅工事を行っていた。軒天に木材を取り付けるため脚立に上ったところ、足を滑らせて落下。右ひじと右手首を強打して負傷。
• 店舗改装現場へ向かうため、午前6時ごろからバイクで出勤。直進中に前方車が急ブレーキを踏んだため、避けようと転倒。左足を骨折する。

以上の事例などにおいて、一人親方労災保険から保険給付が行われています。例えば、業務災害の治療費は労災病院・労災指定病院では無料になり、その他の病院では治療代が支払われます。また、業務災害・通勤災害により仕事を4日以上休んだ場合は、休業1日につき給付基礎日額の80％が支払われます。加入していないと、治療費は実費、休業中は無収入になります。一人親方にとっては頼りになる労災保険といえるでしょう。

紹介した事例は誰にでも起こる災害といえます。明日は我が身と考え、加入の是非を検討しましょう。