会社などに雇われることなく、一人親方として働いている方は、一人親方労災保険に加入することができます。ただし、加入に当たってはいくつかの条件を満たす必要があります。加入者の範囲をご紹介いたします。

本来の労災保険は、誰にでも加入できるものではありません。「労働者」の業務または通勤による災害に対して保険給付を行う制度なので、企業などに雇われる労働者以外はその補償を受けることができません。しかし、業務の実情や災害の発生状況から見て、労働者以外にも保護することが適当と認められる一定の方がいます。これが一人親方です。一人親方は、本来であれば労働者しか加入することが出来ない労災保険に任意加入することができます。特別に加入することができる制度であるため、「労災保険特別加入制度（通称：一人親方労災保険）」と呼ばれています。特別加入制度に加入する方のことを、労災保険特別加入者といいます。どのような方が加入を認められているのでしょうか。

一人親方労災保険では、以上に該当する方が一人親方労災保険に加入し、業務災害や通勤災害を被ったときに、給付が行われます。ただし、すべての災害が無条件に補償されるわけではありません。それぞれの事業に一定の要件が定められているのでこれらを満たす必要があります。例えば、業務災害においては、一定の業務を行っていた場合に限られます。建設業の一人親方であれば「請負契約に直接必要な行為を行う場合」「請負工事現場における作業及びこれに直接付帯する行為を行う場合」などいくつかの要件が定められています。これらに該当する場合、一人親方労災保険から保険給付を受けることができます。一定の要件を満たす必要があるというと不安を感じてしまいますが、いずれも常識的な範囲のものばかりです。安心して加入を検討するとよいでしょう。

以上に該当する方が、一人親方労災保険に加入できます。幅広い事業の方が加入できるので、リスクに備えたい方は検討を進めるとよいでしょう。